データワーク・ディレクターの仕事とは?(地域とAIのあいだで働く)
- atsukomiyashita
- 2025年8月28日
- 読了時間: 4分
更新日:2025年9月4日

「障害のある方の支援をしたい」――そう思ったのは、まだ学生の頃。
福祉の専門学校での実習がきっかけで福祉の道に進んだ佐藤萌さんは、現在、一般社団法人データワークサポート(DWS)で「データワークディレクター」として活躍しています。これまでの経験や現在の業務、やりがい、そして今後の展望について語ってくれました。

データワークディレクターになるまで
萌さんが最初に就いたのは、6歳以下の子どもたちを対象とした児童発達支援と、放課後等デイサービスの仕事。朝は未就学児のサポート、午後は小学生以上の子どもたちとの活動と、幅広い年齢の支援に携わってきました。
転職のきっかけは、前職の事業所の閉所でした。次の職場を探す中で出会ったのが、DWSの支援員募集。そこから事業の立ち上げメンバーとして参画し、わずか2ヶ月後にはプロジェクトのサブリーダーに抜擢。経験を積みながら、リーダー、そして現在のディレクターへと役割を広げてきました。
データワークディレクターの役割とは?
現在、萌さんは盛岡を拠点に、八戸・青森市をはじめ、県内外のチームとも連携しながら業務を進めています。データワークディレクターは、プロジェクト全体を統括し、スムーズに進行させる役割です。
プロジェクトの統括・進行管理
企業や自治体から受託したデータ整備業務(音声、画像、テキストのアノテーション等)を、プロジェクトマネージャーや現場リーダーと連携しながら進めていきます。誰がどの作業を担当し、どれくらいの期間で完了させるかといったスケジュール設計から、進捗の管理、トラブル時の対応、資料作成まで幅広い業務を担っています。
「スケジュール管理と数字管理ができる人が向いているかもしれません」と萌さんは話します。「例えば、前回の作業でこの人が1時間にどれくらいの処理ができたかといった実績を蓄積することで、次回の見通しも立てやすくなるんです」
向いているのはどんな人?(ディレクターのこと)
「完璧な人なんていないんです」と話す萌さん。それでも、ディレクターとして特に大事なのは、「わからないことをそのままにしない」「周囲と助け合いながら進める姿勢」だと言います。
「分からないことを聞いてもらえれば、周りもサポートしやすい。逆に言い出せないままだと、拠点が離れている分、問題が深刻化してしまうこともあるので、“聞きやすい雰囲気”をつくることも意識しています」
また、チームをまとめる立場として、メンバーの特性や得意分野、体調などを見ながら無理のない采配をすることも求められます。数字と同じくらい「人をよく見る仕事」と萌さんは語ります。
「経験」こそが最大の武器
ITやAIの専門知識がなくても大丈夫だったという萌さん。その代わりに大切にしてきたのは、自分の経験値と試行錯誤の積み重ねです。
「最初はプロジェクトマネージャーとして、自分でやってみて、失敗して、反省して、次に生かして……の繰り返し。その積み重ねが、いまリーダーを支える立場としてすごく役立っています」。
萌さんは、現場リーダーが作業しやすいように、図解付きのわかりやすい補助資料を作るなどの工夫を日々続けています。「分かりやすかったです」と言われると、何よりのやりがいになるそうです。
社会と、地域とつながるデータワーク
データワークディレクターが関わる仕事は、単なる「内職」や「入力作業」ではありません。
DWSが手がけるデータワークには、AIや地域DXを支える高度な業務が含まれており、MURC(三菱UFJリサーチ&コンサルティング)と連携した取り組みとして「就労支援データワークプラットフォーム」が構築されています。
たとえば、Googleマップや行政オープンデータに掲載する避難所情報の整備、AI学習用の画像・音声データのラベリング、観光情報のマップ化、シェアサイクルの利用支援データの作成など、その内容は多岐にわたります。
最後に:これからの夢
将来について尋ねると、「福祉にこだわらず、ディレクターの経験を生かして、人の役に立つ仕事をしていきたい」と萌さん。
「直接的でも間接的でも、だれかの不安が減ったり、安心して進められたり。そんな風に支えられる立場であり続けたいですね」
その言葉にぴったり合う笑顔が素敵な、若きエース、佐藤萌さんでした。
<データワークディレクターとは?>
一言でいえば、「プロジェクトの進行と人の支援を同時に担う、地域と未来をつなぐ仕事」です。ITの専門家でなくても、福祉や教育、マネジメントの視点からでも貢献できる。経験と工夫とコミュニケーションがあれば、誰もが挑戦できる可能性のある仕事です。




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